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株を買う準備を始めよう

FINDING FUNDS編集部です。
春らしい陽気を迎える日が増えてきました。電車に乗っていると、行楽地へ向かう学生や海外から遊びに来た方を見かけます。新型コロナウイルスが季節性インフルエンザと同じ「5類」に分類され、マスクの着用は任意とされました。この通知が後押しとなり、旅行の機運が高まっています。ですが、花粉症の季節なので、しばらくはマスクが欠かせない方は多いのではないでしょうか。
春は毎年、賃金交渉の結果が出る季節です。昨年から続く物価上昇に対応するためには、企業の賃金アップが欠かせません。首都圏を中心に生活コストが上昇しており、水道光熱費に至っては昨年対比で20%近く増加しています。仮にお給料の金額が一定とすると、水道光熱費が上がった分だけ、どこかの支出金額を下げないと家計の辻褄が合わなくなります。収入より支出が高い状態は、いわゆる赤字であり、貯金の切り崩し、もしくは借金をして生活しなくてはなりません。
賃金改定をはじめとする労働条件の交渉を春闘と呼び、労働者側が経営者側に交渉する労働運動を指します。経営者は労働者を雇う側であるため、どうしても労働者の立場が低くなってしまいます。そこで、労働者は労働組合というチームを作り、一丸となって経営者側への交渉を進めます。多くの場合は2月から交渉を始め、3月に企業からの回答があり、4月から新制度がスタートします。春が労働者にとって労働条件を向上させる時期であり、まさに会社と闘うため、春闘と呼ばれているのですね。
トヨタ自動車の労働組合は賃金のベースアップと年間一時金(ボーナス)6.7か月分を要求していました。それに対して経営者側は満額回答、加えてパートタイマーやシニア期間従業員の賃金引き上げも表明しました。ホンダもベースアップを含めた労働条件の改善に満額回答、異例の早さで交渉が決着しています。大手企業で賃金上昇が進み、中小企業も賃金上昇の期待が高まっています。
投資家にとっても、社会にお金を還元している企業に投資したいものです。社会に必要とされる会社の価値は自然と高まり、株価の上昇とともに利益を受け取ることができます。例えば、今回の春闘結果を見て、トヨタ自動車の株式を買いたいと思ったとき、どうすれば良いのでしょうか。今回のコラムでは株式を購入するために必要な手続きを学んでいきます。
株を買うためには証券口座が必要
「よし、トヨタの株を買うぞ!」と思ったとき、どこへ買いに行けばよいのでしょうか。コンビニエンスストアやスーパーに行っても株が陳列されている訳ではありません。株式はかつて紙で印刷され交付されていたのですが、2009年1月5日を境目として電子化されています。株を所有しているというデータが管理されているだけなのです。そのデータを管理しているのが証券会社などの金融機関です。そのため、株を買うためには証券会社で口座を開設する必要があります。証券会社では対面取引とオンラインの取引の2つに分けられますので、それぞれのメリット・デメリットを整理しましょう。

初めての投資で専門家と相談しながら判断していきたい方は対面取引を、ある程度の金融知識があり自由に手早く取引したい場合はオンライン取引を選ぶと良いでしょう。人によって投資目的が変わりますので、ご自身にあった方を選択してください。このコラムをご覧の方は投資に対する意欲が高い方だと思われますので、オンライン取引を選択される方が多いと思います。
オンライン専門のネット証券では、手数料の引き下げ競争が続いています。例えばSBI証券の親会社であるSBIホールディングスは、「2024年3月期の上半期中に国内株式の売買手数料の無料化を目指す」と表明しています。ご自身で投資を始めてみようと思っている方には、嬉しいニュースですよね。
対面取引かオンライン取引か選んだ後には、早速口座開設を進めていきましょう。最近では、インターネットを通じて簡単に手続きを終えることができます。手続きを終えると金融機関側で審査があり、それが済めば口座開設の完了です。口座開設までの期間は、オンラインであれば最短で1日、郵送などでは10日ほどになります。口座開設後、指定先の口座にお金を入金し、晴れて投資を始めることができます。
投資できる対象には、株式の他に投資信託、債券など様々なものがあります。そして、各商品の利益に対しては税金がかかります。実は証券口座のうち、利益に対する課税がされない特別な口座があります。それがNISA(ニーサ)口座です。次回はNISA口座ができた背景と内容について学んでいきましょう。
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ファイファン編集部中の人
証券会社での飛び込み営業から不動産テックベンチャーへ転職。現在は金融と不動産、ITを掛け合わせた専門家となるべく、日々奮闘中。
FUNDING FUNDSのコラムを通じて、日本全体の金融リテラシーを向上させることが夢。趣味は街歩きとカフェ巡り。
日本証券アナリスト協会認定アナリスト / 不動産証券化協会認定マスター
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