不動産投資ニュース
自分に合った投資信託を探そう
FINDING FUNDS編集部です。
仲間と一緒にフットサルをしているのですが、いくつになってもスポーツは楽しいですね。ボールが上手くつながって、得点を決めた時には嬉しさが込み上げます。お昼に試合をした後、近くの居酒屋さんで飲むのが週末の楽しみとなっています。その居酒屋さんは和食を中心として、色んな料理やお酒を格安で楽しめるので、すっかり常連客となっています。
前回のコラムでお伝えした通り、投資信託はレストランで提供される料理のような商品です。人によって味の好みは変わりますし、時にはお店の雰囲気も大事な要素となるでしょう。仲間と打ち解けられる格安の居酒屋を選ぶのか、それとも大切な人とリラックスした空間で過ごせるレストランを選ぶのか。大事なのは自分の気持ちです。投資信託に置き換えると、自分の投資意向に沿った商品は何なのか、しっかりと理解することが重要なポイントです。また、選んだ投資信託の規模や運用成績、手数料も必ずチェックすべき項目です。順番に学んでいきましょう。
まず投資意向を確認しよう
証券会社で働いていたとき、お客さんごとに投資商品に抱くイメージが異なっていたことが印象的でした。年間に数十億円を稼ぐ老舗企業の会長が、投資はギャンブルだ!と頑なに拒否されたり、産婦人科の院長が外国株式の投資が大好きだったりと、例を挙げると枚挙にいとまがありません。
人が持つリスク許容度のことをリスク選好と言います。リターンを得るために受け入れるリスクが高くても良いのか、それともリスクを小さくしたいのか。先ほどの例ですと、会長はリスク回避的、院長はリスク愛好的と言えますね。金融商品を販売する立場だった私にとって、お客さんのリスク選好を捉えることは大事な仕事でした。
リスク回避的な方は、債券のような価値が目減りしづらい商品が好ましいです。リスク愛好的な方は、株式や為替取引といった、価格のブレが激しいものの、儲かる可能性が高い商品が好ましいです。皆さんはどちらの商品が好きですか。リスク選好は、これまでの人生でどのような選択をしてきたかが参考になります。誰もしたことがないようなチャレンジングな選択を続けてきた方はリスク愛好的と言えますし、堅実に失敗の少ない選択を続けてきた方はリスク回避的と言えるでしょう。
投資信託は自分の好みのものを選ぶ
リスク選好が掴めたら、投資信託を実際に選んでいきましょう。投資信託はテーマに合わせて専門家が投資する商品を決めています。株式に絞って投資する投資信託を株式型投資信託と呼びますが、その中でも、半導体関連の株式、ベンチャー企業の株式など、多種多様にあります。反対に債券に絞って投資する投資信託を債券型投資信託と呼び、こちらも企業の信用力に応じて多様な商品が提供されています。証券会社や銀行のHPでは、投資信託がテーマ別で情報提供されているので、最近のテーマを調べてみると面白いです。以下では、投資信託を選ぶときに注意したいポイントを3つお伝えします。
① どれほどのお金が運用されているか
投資信託の規模を示す指標として、純資産総額があります。これは、投資信託が保有する株式や債券などの時価評価額(現在の価値)に配当金や利息を加え、運用する際の費用を差し引いて計算されます。投資信託は投資家が専門家にお金を託す商品ですので、純資産総額は、投資家からの人気度を指標とも言えます。
極端に純資産総額が低い投資信託は、運用会社が「この商品を運用していても費用がかさむだけだ!」と将来的に運用が停止される可能性があります。せっかく投資したにも関わらず、途中で運用されなければ元も子もありません。自分に合う、そして規模も充分な投資信託を選ぶようにしましょう。
② これまでの運用成績は順調か
投資信託の運用成績は日々更新されます。商品のタイプによっては、運用資産の一部を分配する分配型投資信託というものがあります。ただ、投資信託から分配金を得るということは、運用に回すべきお金を手元に戻していることと同じですので、分配金=リターンという認識は誤りです。投資信託のリターンは、分配前の価格を元に価値がどれほど向上したのかを見ましょう。
③ 3つの手数料は適正か
投資信託は買う時、持っている時、売る時の3つのタイミングで手数料がかかります。それぞれ、購入時手数料、運用管理費用(信託報酬)、信託財産留保額と呼ばれます。プロにお金を託して、代わりにお金を稼いでもらう訳ですから、やはり手数料はかかってしまいますね。見落としがちなのが運用管理費用です。購入時、売却時の手数料が0%に近くとも、保有しているコストが高ければ、その商品を持っている限り費用がかかる訳ですから、長期運用の足枷となります。
次回のコラムでは、実際に投資信託の売れ筋ランキングを見てみましょう。そして、具体的に商品の中身を注意点に沿って確認していきます。
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この記事を書いた人
ファイファン編集部中の人
証券会社での飛び込み営業から不動産テックベンチャーへ転職。現在は金融と不動産、ITを掛け合わせた専門家となるべく、日々奮闘中。
FUNDING FUNDSのコラムを通じて、日本全体の金融リテラシーを向上させることが夢。趣味は街歩きとカフェ巡り。
日本証券アナリスト協会認定アナリスト / 不動産証券化協会認定マスター
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