不動産投資ニュース
卵は1つのかごに盛るな
FINDING FUNDS編集部です。
桜が散り、夏が始まる手前という、1年の中でも過ごしやすい時期となりました。野外でのイベントも徐々に増え、マスクなしでの生活が当たり前になりつつあります。先日、家族と一緒に地元の屋外イベントに参加しました。開催が約2年ぶりで、会場ではキッチンカーが立ち並び、フリーマーケットにて買い物を楽しむ人で溢れていました。コロナ以来初めてというほどの混雑ぶりで、人とすれ違うことも困難でした。屋外イベントの魅力の一つとして、様々な商品を少しずつ楽しめることが挙げられるのではないでしょうか。当日のイベントでは、全国各地の特産品が集まっており、家族や友人とご当地グルメを味わう姿が見受けられました。
この屋外イベントのように、投資の中にも様々な商品を少しずつ投資するものがあります。それが今回のコラムでお伝えする投資信託です。過去のコラムでちょこっと登場したREITも投資信託の一種で、REITは不動産に特化して投資をする商品でした(2023.1.18付コラム『不動産に投資する方法』)。投資信託をうまく活用することは、長期的な資産形成を叶える方法の1つであり、学んでおいて損はありません。今回は、投資信託という商品はどういうものなのかお伝えします。
賢い投資に関する格言
今回のコラムの題名は、「卵は1つのかごに盛るな」という有名な格言です。卵を1つのかごに盛ると、そのかごを誤って落としたときに、全ての卵が割れてしまう可能性があります。しかし、いくつかのかごに分けて盛ると、かごを誤って落としたとしても、一部の卵が割れるだけなので、全ての卵が割れてしまうというリスクを避けることができます。これを投資商品に置き換えて考えてみましょう。ある特定の投資商品に投資をしてしまうと、その商品が何かのきっかけで価値が急落した場合、取返しのつかない損失を被る可能性があります。複数の商品に分けて投資をすることで、投資におけるリスクを減らしましょうというのが、この格言が意味する内容です。このように、投資商品を幅広く分けて投資することを分散投資と呼びます。
最近の相場を振り返ると、昨年まで株式市場は上昇傾向にありました。しかし、アメリカのFRBによる利上げを機に状況が変わりました。優良銘柄ともてはやされていた、メタ(旧フェイスブック)、Amazon、Apple、Microsoft、Alphabet(Google)といった世界的なテックカンパニーが業績不振を理由としてリストラを発表。3月10日には、総資産が約27兆円あったシリコンバレー銀行が経営破綻し、3月19日には、スイスの大手金融機関であるUBSが同業のクレディ・スイス・グループを買収するなど、業界の再編が続いています。仮に去年、手元にあった資金を決まった株式だけに投資をしていた場合は、損失額が大きなものとなっていたでしょう。やはり、「卵を1つのかごに盛るな」は正しいと言えます。
卵のかごを複数持つ、投資信託
投資信託とは、投資をしたい人からお金を集めて、まとまった資金を専門家が投資家の代わりに投資をする商品です。私が証券会社に勤め始めた頃、研修で投資信託を学ぶ機会があったのですが、その時はレストランを例にしていました。レストランではお金を提供する代わりに美味しい料理が提供されます。お客さんは、食材の選定、調理、提供といった面倒なことを料理の専門家に任せることで、食事を楽しむという利益を得ているのです。投資信託では、お金の投資先は専門家が決めるので、投資家はどの商品に投資をするのかということに悩む時間を減らすことができます。まとまった資金は幅広い商品に分散投資するため、投資リスクも減らせます。
実は、投資リスクを減らす方法はもう1つあり、それが時間分散です。下記のグラフは、直近1年間の日経平均株価の推移を示したものです。日経平均株価とは、日本経済新聞社が、プライム市場に上場する約2,000銘柄から、売買の活発さや安定度の高い225銘柄を選定し、それらの株価をもとに算出する指数のことを指します。日経平均株価は、日本を代表する株価を表しており、日本経済の好不調を表す指標として注目されています。この日経平均株価の動きと同じ値動きをする投資信託を購入すれば、分散投資できます。ですが、購入するタイミングはいかがでしょうか。
グラフ内のA時点(2022年7月)で購入しB時点(2022年8月)にて売却すると儲かりますが、B時点で購入しC時点(2022年10月)にて売却すると損となります。そもそも、未来の株価がどのように動くのかは知りようがありません。株価は明日からうなぎ登りで上昇するかもしれませんし、反対に下落するかもしれないです。株価の値動きが分からないのであれば、購入するタイミングをずらしてみましょう。グラフ内の青点のように、同じタイミングに同じ金額を少しずつ購入していきます。こうすることで、株価の変動に左右されることなく、長期的な資産形成が可能となります。投資対象と購入タイミングを広く分けることが、投資リスクの低減に欠かせません。
次回のコラムでは、購入する投資信託を選ぶときのコツをお伝えします。自分の投資スタイルに合わせた商品に時間をかけて投資をし、将来の資産形成の準備を進めていきましょう。
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この記事を書いた人
ファイファン編集部中の人
証券会社での飛び込み営業から不動産テックベンチャーへ転職。現在は金融と不動産、ITを掛け合わせた専門家となるべく、日々奮闘中。
FUNDING FUNDSのコラムを通じて、日本全体の金融リテラシーを向上させることが夢。趣味は街歩きとカフェ巡り。
日本証券アナリスト協会認定アナリスト / 不動産証券化協会認定マスター
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