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銀行を守り、生活を支える日本銀行

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FINDING FUNDS編集部です。

私事ですが、秋はご飯が大変美味しく感じる季節ですので、近所のジムでダイエットに励むことにしました。入会手続きを終え、いざトレーニングへ!とランニングマシンへ向かったのですが、運動中は必ずマスク着用とのこと。ランニングをしていると息が詰まり、さながら高地トレーニングをしているようでした。これもこれでダイエットには良いのかと思っています。無理な運動は危険ですので、皆さん注意してくださいね。

コロナによる行動制限が徐々に緩和されてきました。お盆休みに久しぶりに実家を訪れてリラックスされた方は多いのではないでしょうか。一方で、食品やガソリン価格の高騰が続いており、過度な外出を控えられた方もいらっしゃると思います。

さて、最近はテレビや新聞、SNSなどで世界の金融政策(利上げなど)について取り上げられることが多くなりました。「米FRB2回連続0.75%大幅利上げ」「欧州中銀、11年ぶり利上げ0.5%」など、大きく報道されています。FRB、欧州中銀って誰なのでしょうか。利上げをすることで生活はどうなるのでしょうか。2回に分けて、これらの疑問についてお伝えしていきます。キーワードは「物価」です。

お金の信用を守る唯一の銀行

前回は銀行の3つの機能についてお伝えしました。3つの機能とは、①仲介機能②信用創造機能③決済機能です。復習したい方は、ぜひ前回のコラムをご覧ください。

皆さんが銀行にお金を預けるように、実は銀行にもお金を預ける場所があります。それが日本銀行です。銀行がお金を預ける銀行ということで、「銀行の銀行」と呼ばれています。また、政府からのお金も預かっているので、「政府の銀行」、紙や金属でお金を作っているので、「発券銀行」とも呼ばれています。

日本銀行の歴史は古く、1882年10月に開業されました。2023年10月で、開業してから140周年となります。私が社会人になりたてのころ、研修の一環で三越前にある日本銀行本店にお邪魔したことがあります。本館の中庭やかつて利用されていた営業窓口を見学することができ、厳格ながらもどこか懐かしい雰囲気がたまりませんでした。日本銀行HPから見学予約をすることができますので、ぜひご家族やご友人と共に訪れてみてください。

日本銀行は銀行の中心的な役割を担い、中央銀行と称されます。ちなみに世界各国にもこのような銀行があり、アメリカではFRB(連邦準備理事会、Federal Reserve Board)、ヨーロッパではECB(欧州中央銀行、European Central Bank)と呼ばれています。

さて、日本銀行が存在する目的は2つあり、1つは「物価の安定」、もう1つは「金融システムの安定」です。本コラムで物価の安定について、次回コラムで金融システムの安定について学んでいきます。

物価の安定

物価とは、世の中にある商品やサービスの値段のことです。

例えば、前回のコラムで登場したパン屋さん。あなたが丁寧に焼き上げたパンを1個100円としましょう。あなたの地域にパン屋さんはあなたのお店だけ。その美味しいパンを求めて長蛇の列ができます。パンが欲しいお客さんが増えるので、パンの値段を120円に上げても売れます。これは、お店にとって嬉しいことですよね。儲かったお金を元に、新しいお店を作って、より多くの人に美味しいパンを食べてもらうことができますから。

一方で、あなたの地域にパン屋さんがたくさんあった場合、お客さんは他のお店でパンを買う可能性があります。あなたをマネして、美味しく安いパンを作るお店も出てくることでしょう。そうすれば、あなたのパンは1個80円に値下げをしなければならないかもしれません。残念ですが、売上は下がり、お店を続けることは難しくなります。

パンの価格は、パンを販売する供給量(パンの数)とパンが欲しいと思う需要(お客さんの数)によって決まります。パン以外にも、パンを作る材料や職人さんへのお給料など、様々なモノに値段がつけられており、これらの値段を総合したものが物価です。

この物価が安定していない状況は、かつて日本にも存在していました。日本は戦後、食材が無くなり、食材を加工する工場が無くなり、工場を稼働させる人がいなくなり、物価が急上昇しました。物価は1932~36年と比較して、1946年には21倍になりました。パン1個100円だったものが、10年間で2,100円になったということです。

このような状況に陥ってしまうと、私たちは安心して生活できなくなってしまいます。明日からパンが1個500円になったり、水が1L1,000円になったり、そんな世の中ですと、お金を使うことをためらってしまいますよね。

日本銀行は私たちの生活を守るために、物価の安定を目標とし日々奮闘しています。さて、日本銀行は具体的にどのようなことをしているのでしょうか。今回は前コラムから一呼吸おいて、日本銀行についてお伝えしました。次回コラムで、金融システムの安定、金融緩和について学んでいきます。

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ファイファン編集部中の人

証券会社での飛び込み営業から不動産テックベンチャーへ転職。現在は金融と不動産、ITを掛け合わせた専門家となるべく、日々奮闘中。
FUNDING FUNDSのコラムを通じて、日本全体の金融リテラシーを向上させることが夢。趣味は街歩きとカフェ巡り。
日本証券アナリスト協会認定アナリスト / 不動産証券化協会認定マスター